東日本大震災鎮魂コンサート 静謐なる祈り
2013.03.11 Monday
3月11日。日本人にとって特別な日。
朝、小屋入りのため電車にのり、あの日と変わらない青い空を眺めていたら、
忘れかけていた感覚がよみがえった。
幾度も大地が波打ち、まるで船上にいるかのような不気味な揺れ。
しばらくは仕事も何も手につかず、無力感と喪失感に苛まれた時間。
東日本大震災鎮魂コンサート。
プランニングから制作、合唱指導を任され、
沢山の人と沢山の思いで迎えた2年後の朝。
丁寧に心を込めて仕事しよう、そう思った。
押しつけがましいのは嫌だった。
第1部は、ただただ音楽と朗読を並べた。
第2部は、沢山の人の思いを載せたフォーレ「レクイエム」。
そしてロウソクの灯にかけがえのない命を思いながら黙とう。
最後はどこまでも美しいモーツァルト「アヴェヴェルムコルプス」を
私も一緒に登壇して歌った。
あの震災を忘れず、
今、命あることに感謝しながら、
自分のできることを丁寧におこなっていきたい。
そして、今日この日、この時間を沢山の人と共有できた喜びを
私は忘れない。